変わらぬ景色のようで変化があって出会いが合って。
この年からデジタルカメラでの撮影をするようになった。大きな変化は日々シャッターを切るという事だろうか。
フィルムカメラの時と較べるとシャッターを切る事が軽くなったと感じた。それは良い意味もあるのかも知れないが悪い意味も多分にあると感じた。
また、デジタルの写真は表現の広がりという意味では撮影後のソフトによりフィルムに比べ大きなものがあると感じるが
写真は撮影するという事から作るという作業に重きを置かれて行くような気がした。
僕が写真を気に入っている理由の大きな要因の一つである被写体が自分の自由にならない(コントロール下に置けない)から離れて行くような気がして何やら溜め息が出て来た。
それでも時代はデジタルカメラへと変わらざる得ない事情もあるのだという事は良く解っていた。フィルムでの仕事は限られている。
里山を白黒フィルムで撮り続けていた時も海は毎日のように歩いていた。
新たな友人もできた。そして、フィルムカメラからデジタルカメラに道具を変えた。上手く撮れないと感じた海の写真は、やはり上手く撮れないままだった。